歌う珈琲屋さん

クラシック歌曲・オーガニック珈琲

目隠し弁

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中学生の頃 アルマイトの弁当箱を包んできた

新聞紙を そのまま目隠しにして食べる生徒がいた。 

パッキンがないのも多くて 野菜炒めの汁が染み 

ネズミに食われ 

穴が開いた鞄を持って来る子もいた。

 

私の弁当は 高校生の姉が作ってくれていた。

当時「鯛のかまぼこ」という名の缶詰があって 

「タイ」とつくからには 「高級な魚」と思ったのか

姉は ほぼ毎日入れるようになった。

最初は喜んでいた私も 弁当箱の蓋を取り 

甘ったるい醤油味の 

丸くて茶色い物体がごろごろしているのを見ると

新聞紙を立ててみたくなるのだった。