歌う珈琲屋さん

クラシック歌曲・オーガニック珈琲

散髪

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小6の息子の髪を中2の娘が

「切ってあげる」ということになりました。

バリカンで、それこそバリバリ……。

 

最初はうまくいっているように見えました。

ところが、ジョリ!

後ろ髪を 剃り落してしまったのです。

 

突然固まった娘の異変に気づき 

私は 息子の後ろへ回りました。

見事なバリカン禿(はげ)を目にして 

私は 必死で笑いをこらえながら

「やっぱ、中学生のお姉ちゃんには難しいかもね」と、

やっと言い、

近くの理容店へ三人で行くことにしました。

 

店に着くと

「すぐできるかどうか聞いてくるから待っててね」

 

「どうなったの? ねえ! どうなってるの?」

不安がる息子と、汗ばんだ笑顔を見せる娘を車に残し、

急いで店内に入りました。

 

そして、理容師に

「どうか、決して、決して、笑わないでください。

 そして、何とか修復してください」

とお願いしました。

 

30代くらいの無口な方でしたが、

おどおどと入ってきた息子と娘を迎え、

何事もなかったかのように 

バリカンをあてていきました。

結局は 丸坊主にならざるを得なかったのですが、

最後に 頭を軽くなでてくれました。

 

その手のひらの温かさのお陰か、三人ともホッとして、

家路に着きました。