歌う珈琲屋さん

クラシック歌曲・オーガニック珈琲

生きることを選ぶ

f:id:tamacafe:20200328101620j:plain

私は母子家庭で育ちました。

税金の滞納で タンスにまで

赤紙(差し押さえ)が貼られていました。

 

雑貨店では 嫌がるおばさんに

「掛買いでお願いします」と言うのが常でした。

 

慣れない水商売を始めた母が

暴力団が来る」と言って脅えた日

一晩中 棒を持って 厳重に戸締りした家の中で

立ち尽くしたこともありました。

 

ですから 私にとって 

生きることは苦痛であり 

死は開放に思えました。

 

なんで 生きるんだろう? というより

なんで 死なないんだろう? 

という疑問の方が大きかったのです。

 

小学生の頃から 本を読み漁り

高校生になった時には キリスト教の洗礼を受け

20年以上も熱心に通い牧師になろうとまで思いました。

あることがきっかけで その教会自体が無くなった時

今度は 禅寺で 坐禅を組んだりしました。

でも 教会といい 寺といい 組織というものに 

自分は向いてないように思いました。

 

医学者とスピリチュアルリーダーの

世界会議なるものに参加したこともあります。

日本でよく知られる著名な翻訳家の方が いきなり

「この中に 金星から来た人はいますか?」

と言うのにも驚きましたが

何人かの方が 手を挙げたのには

もっと 驚きました。

 

「死」というのは きつい言葉です。

どぎつい表現は 内容のいかんに問わず

私たちの脳裏に焼き付いて

重苦しい雰囲気に飲まれてしまう人もいるので

なるべく使わないようにしたいのですが

 

この世の中で 唯一 確かなことは

私たちみんなが「死を迎える」という事実です。 

 

本や 高邁な教えに 答えを求めて彷徨ってきましたが

私は 共に生き 共にこの世を去っていく同胞に

泥臭く 汗臭く 躓いたり 倒れたりしながらも

毎日 生きることを選ぶ

命の躍動 輝きを 観るようになりました。

心スケッチの始まりです。

 

 

今日からしばらく 

生きること 死ぬこと について

考えていきたいと思います。