歌う珈琲屋さん

クラシック歌曲・オーガニック珈琲

ピューラー

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コンサートが近づいてくる中 

化粧の仕方を忘れてしまった たまは 

近くの美容院に助けを求めた。

 

「お化粧すると かゆくなるような 

 気がするんですよね」と 

 

ただめんどくさいだけの理由をカモフラージュした。

 

すると 客もなく 年齢も近い美容師さんは 

微に入り細に入り 化粧のアドバイスをし始めた。

 

「わたしも アレルギーがあって 

 普通の化粧品じゃダメなんですよ。

 NOVって知ってます? 

 マツモトキヨシに売ってますよ。 

 そこで 一通り揃います」

 

「でもねぇ・・・

 おそらく一回きりのコンサートだから 

 あんまり揃えなくてもいいかなっても 

 思うんですよね」

 

「そんなこと言っちゃダメですよ! 

 何度でもオファーが来るつもりでないと」

 

そうして 下地から仕上げまでを 

延々と指導したあげく 最後にこう言った。

 

ピューラーも必要ですよ。 絶対!」

 

家に帰った たまは 台所に立って見つめていた。

ピーラー?

 

 

おちゃらか おちゃらか おちゃらかほい

むいてやりたい 面の皮 の ほい♪