歌う珈琲屋さん

クラシック歌曲・オーガニック珈琲

焙煎人たまの誕生

無農薬で新鮮ないい珈琲を飲みたい。

それが高じて 自分で焙煎するっきゃない! 

に行きつきました。

 

那須の科学者で 

電気をなるべく使わない生活を研究している

非電化工房という所に行き 

手焙煎器を使うやり方を教わりました。

 

名護の 自分で珈琲豆を栽培している

(無農薬かどうかは不明)

おじさんからは ハンドピック(豆の選別)の

話を伺いました。

「虫食い豆はねぇ 虫食い芋を食った時の 

 あの感じ。 エグミがあるんだよ」

実際にそういう豆ばかりを集めて焙煎し 

飲んでみると 確かにそうでした。

オェ~!って感じです。 

 

カビの生えた豆 腐った豆 欠けた豆 

そういうのも 一粒一粒 ひっくり返しながら 

選別するようになりました。

 

インターネットで 無農薬豆を 

購入しているのですが 安い豆だと 

三分の一もの豆を 捨てる羽目になりました。 

ですから 今では 高くても しっかりした 

いい豆を購入しています。 

それでも 捨てる豆は出ます。

 

「生豆を天日干ししている間に 

 鳥のフンやらが かかるんだよ」

という人がいて そういえば お米とかも 

みんな洗っているよなぁ と思い

「遠路はるばるご苦労さん」と言いつつ 

豆たちを洗うようになりました。

 

また 自然農法を実践している

若杉さんという方が ご主人の癌を 

土鍋で煎った玄米で治した 

というのを本で読んで

「珈琲も もともと 

 滋養強壮の薬として飲まれてきたのだから」と 

土鍋焙煎も工程に取り入れることにしました。

遠赤外線の効果も期待できそうです。 

 

その上 豆は焙煎具合によって 

薬効成分が変化する というので 

同じ豆でも 焙煎度を変えて 

ブレンドすることによって 

その豆の良さを 最大限活かせるようにしました。

 

少量ずつ煎る手焙煎だからできることです。

(Single Origin Marble Blend)。

 

モーツァルトを聞かせると良いらしいというので 

クラシック歌曲の好きな わたしは 

焙煎中朗々と? 歌い上げていました。 

しかし 長年焙煎するうちに

豆たちの声を聴く方がいいことに気づきました。 

 

もちろん色も観ますが 焙煎の音で

具合を判断することが出来るようになりました。 

ですから 今では 

まるで禅僧のような出立で(ほとんど作務衣姿)

静かに作業禅をしています。

 

「具合の悪い時ほど たま珈琲の凄さがわかる」

というコメントを頂きました。

まさしく薬膳珈琲ですね。