歌う珈琲屋さん

クラシック歌曲・オーガニック珈琲

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私は ペンで直接 本番の絵を描くのが好きだ。 

下書きはしない。 

鉛筆の上からなぞっていくのは、

二番煎じの気がしてすかんし、第一、面倒臭い。 

その時の気持ちをぶつけるより、

きれいに仕上げることを目標にしてしまう。

そんな絵は、 

どこかプラスチックな 造花の感じがする。

 

もちろん、仕事上、きれいに仕上げる場合もある。 

POPを描く時などがそうだ。

また、正確に描きたい時、

余りにも動きが速くて追いつけない時などは、

小分けにスケッチして、

パッチワークのように絵を嵌めていったりする。

 

「絵を描きたいけど、うまく描けないから」 

とよく聞く。

「うまく」 というのは、どういうことだろう。

人と比べて? 似ているかどうか?

私にとって、絵は 創造者たる自身の表現。 

評価の対象ではなく、心の形。

色を置く作業は、癒し。 

その時の私に、きっと必要な配色なんだろうと思う。

 

ほんとに、なんの制限も、先入観も持たせずに、

思いっきり子どもに絵を描かせると、

しかも、何百枚と描かせると、その子の生活、

心情がビンビン伝わってくる。

言葉をうまく駆使できないからこそ、

絵で訴えてくるのだと思う。

 

人は、自分を表現せずにいられない。 

バラが香りを放つように、それは自然の事なのだ。

その手段は、言葉であったり、態度であったり、

音楽であったり、絵であったりする。

バラはバラで、素直にその存在を

愛でることができるのに、

どうして絵は分析評価したがるのだろう。 

もっと自由に、のびのびと描いたらいいのに・・・。 

「うまく」 なんて、 どーでもええ!