歌う珈琲屋さん

クラシック歌曲・オーガニック珈琲

感謝の度合い

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休日のブランチ。

新ジャガをベーコンと炒めてチーズをかけて

・・・いかにも美味しそうな一皿。

スミは、まず、ヤスシの前に置いた。 

それから、シロウ。

 

「ね、どうなんだろう――この扱い。 

夜食はヤスシの分だけ作って

ボクのは無いって言うし、今は、ヤスシの方へ

先に出すなんてさ」と、シロウの文句。

 

「だって、あなたは、普段

新聞読んだりしながら食べて、

まずい時だけ何か言うじゃない。 

しょっぱいとか、薄いとか・・・

ちっとは、ヤスシの褒め言葉を見習ったら?」

と、スミがすかさず反撃。

 

二人の目線がヤスシへ――黙々と食べてるヤスシ。

「何も言わんじゃないか」とシロウ。

「どうしたの? おいしくないの?」

ちょっと不安になって尋ねるスミ。

 

おもむろに顔を上げ、ヤスシが言った。

「あまりに うますぎて 言葉が出ない」

 

 

 

おちゃらか おちゃらか おちゃらかほい

口べたではすまぬ おちゃらかほい!

 

 

これは、友だち同士でくっちゃべっている時に

出てきたキヨミさんの話。

「まずい時だけ言う」には、主婦連が

「そうだ、そうだ!」と大いに頷いていた。