太極拳
カルチャースクールで太極拳を習って半年が経った。
中国の人々が朝靄の中で演舞するテレビを観て、
さっそく公園でやってみた。
なかなか上手い。 朝早いにしては
動きもスムーズだし・・・一人で悦に入るマチコ。
と、その時、年配の女性が立ち止まった。
そのまま、じっと見ている。
まぁ、私に見とれているんだわ。
そりゃそうよね、こんなに優雅に舞っているのだもの。
太極拳が体に良いこと、知ってるのかしら。
教えてあげようかな。
この人を皮切りに、
どんどん広まっていったりして・・・・・
きゃ~、中国になっちゃう。
んじゃ、さっそく――。
マチコより先に声を掛けたのは、その人だった。
「白鶴亮翅(バイホウリャンシェー)は、もっと、胸張る。 単鞭(タンピェン)の鈎手(かぎて)はこうして・・・」
おちゃらか おちゃらか おちゃらかほい
あ~ら プロだったのねぇ ~の ほい!