肝心な事

覚えなくてもいい

メモらなくてもいい

残るものは　残る

友人のお父様がおっしゃった言葉です。

わたしは　枕元にもノートを置いて　

何でもメモるタイプなのですが　この頃は　

その通りだな～と思うことが増えました。

例えば　本を読んで　

「ああ　この言葉は素晴らしい」と思った箇所は　

メモなしでも　胸に刻まれる感じで　

思い起こすことができます。　感動したこと　

心の底から納得した事柄などは　残りやすいようです。

母が８９歳の誕生日に

「今が楽しいので　もう少し長生きさせてください」

と言っていました。　

戦火の中で二人の子を失い　

戦後は　沢山の子を一人で育て　

苦しい事ばかりの人生に思えるのに　

愚痴をほとんど言わない母でした。

その反面「ここ　前にも来たことあるよねぇ」とか

「あんたの友だちのカナちゃんは？」とか　

外国の映画俳優の名　漢字に至っては　

わたしは　かないませんでした。

忘れてしまうことは　

忘れてしまってもいいのかもしれません。

年を取ると忘れっぽくなるのは確かで　

メモの重要性は益々高まるのですが　一方で

「肝心なことは残る」と言い切れる自分がいます。