歌う珈琲屋さん

クラシック歌曲・オーガニック珈琲

負けてたまるか!

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一人暮らしをしている 孫のマサオに会おうと 

イネは ツネミと一緒に 

アパートの階段を上り始めた。

 

マサオは 五階に住んでいる。  

エレベーターはない。

 

一・二階は とんとん足が運んだ。  

しかし 三階に差しかかる頃から 

息が切れだした。

 

「はあ はあ あと どんだけじゃ」 

「あと 二階」 「ひえ はえ ほえ」

一段・一段 足が重くなる。  

 

やっと 四階に辿り着いた時には 

「もーう ダメじゃ!」

 

その時 一段上の 

何やら 茶色い物が 目に入った。  

よく見ると 息絶えた ゴキブリだった。

 

「あ~ら まあ。上に向かってるようだけど 

 ゴキブリさえも行き着けないのねえ。 

 こ~んなに 干からびちゃって 

 あ~あ かわいそうに・・・・・・」 

 

と ツネミが言うと 

イネは にわかに背筋を伸ばして 

うんとこどっこい 上り始めた。

 

「ゴキブリなんかに 負けてたまるか!」

 

 

おちゃらか おちゃらか おちゃらかほい

ゴキちゃんも たまには役立つ の・ほい♪

 

* 実際 五階に住んでた時 

四階辺りで息絶えたゴキブリを見たなぁ。 

招かれざる客。