歌う珈琲屋さん

クラシック歌曲・オーガニック珈琲

タッピング

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未来屋書店でこの本を手にした時 

パラっとめくったはじめに

わたしがこの本を書いた理由

というのがありました。

 

ここを読んで わたしはこの著者に

ギューッと惹かれてしまったのです。

それで 少し長いのですが 

引用させていただきたいと思います。

 

わたしは主流医学にたずさわる心理療法士です。

べたべたした触れあいは苦手です。

実用主義者だから、何事にも根拠(エビデンス)が

必要だと思うし、

科学的資料を見せてほしいと思います。

太極拳のクラスで静かにゆっくり、

優雅に体を動かすより、

エアロビクスでどたどた動き回るほうが好きです。

それに、どうか呼吸法なんて

教えようと思わないでください。

悪いけれど、誰に教わらずとも

生まれたときから立派に呼吸しつづけています。

――といいながら、わたしはこれから

タッピングをお勧めしようとしています。

こともあろうに、主流医学がまだ認めようとしない

タッピングをです。

いったいわたしに何が起こったのでしょう?

わたしは自分がどんなふうにこの方法を

取り入れるようになったのかを

はっきりさせようと思います。

 

ロベルタの語り口は軽妙でユーモアに富み 

温かく 正直です。

読みながら自分が大切に扱われているのが

伝わってきます。

わたしの本棚にはお友だちがたくさんいますが 

その中にさっそく仲間入りしてもらいました。

 

さて そもそもタッピングとは何か。 

tapping: 軽くトントンとたたくこと

「トラウマ/PTSD」「不安障害」「恐怖症」

等の<こころ>の癖となったネガティブな感情を

<からだ>のツボを活かしてやわらげることです。

 

自分で手軽にでき 人にも教えることができて 

副作用もありません。

しかも たった一回やっただけで 

永久に 症状の消えた人さえいるというのです。

 

発端は ロベルタの心理療法を受けに来た

ひとりの患者でした。

 

エレンは たまたま車で通りかかった場所で 

子どもが他の車に轢かれて大けがをするのを

目撃してしまったのです。

それ以来 その光景の フラッシュバックに

苦しんでいました。

 

彼女を診察したころのロベルタは

すでにセラピストになって何十年というベテランで

従来の精神分析心理療法

認知行動療法のテクニック 

催眠までも使いましたが 

改善はあったものの症状は残りました。

 

わたしは彼女を助ける新しい方法を

 必要としていました

 

万策尽きて 恐る恐る施したタッピングで 

エレンは10分もしないうちに微笑んでいました。

 

もちろん タッピングがまったく効かないケースが

(まれに)あったり さらに必要な助けを

求めようとしなくなったりすることは問題です。

 

でも 試してみる価値は 大いにあると思います。

わたし自身は パニック症状が和らぎました。

ソロで歌うとか 緊張する場面でも 

トントンすると落ち着きます。