歌う珈琲屋さん

クラシック歌曲・オーガニック珈琲

敬語

f:id:tamacafe:20201214173611j:plain

敬語を使うかどうかが問題なのではない。 

どういう気持ちで使うかが大切なんだ。

 

臨時の若い女の先生が、

階段を下りていくベテランの男性教諭の後ろ姿に

親しく話しかけた。

 

教諭は振り向きざま 

「私はあなたのことを認めていませんからね」 

と言い放って、すたすた先に行った。

 

若い先生は何が何だかわからず、ただ凍り付いた。

 

職員室へ戻って、同僚に話すと、

どうやら タメ口 が原因らしい。

 

若い先生は 

「これから、気をつけます」と謝るしかなかった。

 

 

若い先生のクラスは、とても明るかった。 

二年生の子どもたちは先生の側に居たがった。

 

掃除をするたび、

教壇が黒板に近づくので不思議に思っていると、

子どもたちが、どんどん机を

先生の方へ寄せて並べているのがわかった。

 

学校そのものに厳しい批判の目を向ける親や、

男性教諭のような人もいたけれど、

ほとんどの親や同僚と 

若い先生はすぐにうち解けて仲良くなった。

 

 

男性教諭の方はと言えば、職員室で孤立し、

教室は冷え切っていた。