歌う珈琲屋さん

クラシック歌曲・オーガニック珈琲

言うことを聞く子

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「子どもが ほんとうに 言うことを聞くのは、

自分の仲間か 尊敬する人」

保育園の園長先生の言葉です。

 

私の近所に 息子自慢の母親がおりました。

「私の息子はね、妹の面倒もよく見るし、

私の言うことを何でも聞いてくれる、

優しくて素直な とても良い子なのよ」

 

しかし、その息子は 母親の見ていないところで、

団地のベランダから下の子どもに唾を吐きかけたり、

他人の生協の箱を蹴散らしたりしているのでした。

 

「愛のムチ」と称して、自分のイライラや不安を 

子どもにぶつけてくる大人がいることを、

子どもたちはちゃんと知っているのです。

 

その苦しみや痛みを、子どもは胸の内に 

ギュッと握りしめます。

握りしめたそのこぶしが、

自分より弱い人や物に突き出されるのです。

 

愛情不足で、

子どもが言うことを聞かないのではないかと 

悩むお母さんがいました。

「仕事が忙しくて、子どもと接する時間が 

なかなか取れないのです」

 

園長先生は言いました。

「愛情は、時間の長さで 

はかれるものではありません。 

五分でも十分でも、その子といる時に 

どれだけしっかり向き合えるか、

一分しかなかったら、

心を込めて抱きしめるだけでもいいのです」